リード獲得の方法12選と選び方
この記事の結論
- 自社に合う方法は、必要件数と単価と工数の3点で絞り込めます。
- 同時に走らせる本数を抑えるほど、1本ごとの検証が正確になります。
- 件数と商談化した件数を並べて見ると、広げるべき経路が分かります。
社内でリードを増やしたいという話が出ると、何から始めるかで迷いやすいものです。この記事では、代表的な12の方法を並べ、自社に合うものを決めるまでの手順を順に説明します。中小企業で起きやすい失敗と、効率化に役立つツールの種類もあわせて整理します。
リード獲得12の方法と、自社に合う方法を選ぶまでの5ステップ
自社に合う方法は、必要な件数、1件あたりの単価、社内で割ける工数の3点で絞り込めます。方法の数を増やすより、少ない本数に集中したほうが検証しやすくなります。
リードとは、自社の商品やサービスに関心を示していて、連絡先が分かっている見込みのお客様です。
取り組む目的は、商談の母数を安定させることです。既存のつながりだけに頼ると、受注の波が大きくなりがちです。まずは代表的な方法を見ておきましょう。
まず、検索流入(SEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化))があります。次に、Web広告と、SNS(Social Networking Service/交流サイト)の投稿や広告です。さらに、資料ダウンロード、ウェビナー、比較メディアや紹介メディアへの掲載があります。
このほか、展示会や業界イベントへの出展、自社セミナー・勉強会、既存顧客や取引先からの紹介があります。残りは、手紙によるダイレクトメール、電話でのアプローチ、問い合わせフォームへの送信や個別メールの送付です。
ステップ1:獲得したいリードの像と月あたりの必要件数を決める
最初に、誰からの問い合わせを増やしたいのかを決めます。業種、従業員の規模、担当者の役職まで書き出すと、方法の向き不向きが見えてきます。
必要件数は、受注目標から逆算します。例えば、月に3件の受注を目指すとします。商談からの受注が3割なら商談は10件、リードから商談になる割合が2割ならリードは50件です。この数字が、後の手段選びの基準になります。
件数の目標が曖昧なままだと、多いか少ないかの判断がぶれやすくなります。四半期ごとに見直す前提で、ひとまず置いておくと進めやすくなります。
ステップ2:12の方法をオンライン型・オフライン型・アウトバウンド型に整理する
12の方法は、3つの型に分けると比べやすくなります。オンライン型は、検索流入、Web広告、SNS、資料ダウンロード、ウェビナー、メディア掲載です。相手が自分から動いてくれる反面、仕組みが立ち上がるまでに時間がかかります。
オフライン型は、展示会、自社セミナー、紹介、手紙です。その場で会話できるので、相手の課題を直接聞き取れます。一方で、日程と人手の確保が前提になります。
アウトバウンド型は、電話と、問い合わせフォームへの送信や個別メールの送付です。狙った相手にこちらから届けられるので、立ち上がりが早いのが特徴です。リストの質がそのまま結果に表れる点は、意識しておくと安心です。
ステップ3:単価・リードタイム・社内の工数で3つに絞り込む
型を整理したら、単価、リードタイム、工数の3つの物差しで候補を減らします。
リードタイムとは、取り組みを始めてから最初のリードが入るまでの期間です。
検索流入やメディア運営は、記事が評価されるまでに時間がかかります。今期の数字を作りたいなら、アウトバウンド型や広告を先に置くほうが現実的です。工数は、週に何時間を誰が担当できるかで考えると判断しやすくなります。型をまたいで組み合わせておくと、リスクも分散します。
ステップ4:小さく試して1件あたりの獲得コストを測る
絞り込んだ方法は、いきなり本格運用にせず、小さく試します。手順は次のとおりです。
- 期間と予算の上限を決めます。
- 獲得件数と商談化した件数を記録します。
- 費用と人件費を合計し、件数で割ります。
ここで使う指標が、CPA(Cost Per Acquisition/リード1件あたりの獲得単価)です。例えば、広告費30万円と制作費10万円で40件のリードが入れば、CPAは1万円です。同じ例で商談が8件なら、商談1件あたりは5万円になります。
5つ目のステップは、測った数字をもとに広げるか止めるかを決めることです。単価が目標内で商談につながった方法は、予算を増やします。そうでない方法は、条件を変えて再度試すと判断が安定します。
リード獲得でつまずきやすい5つの失敗
失敗の多くは、始める前の決めごとで防げます。5つ目として先に挙げたいのは、どの経路から入ったリードかを記録しないまま運用することです。経路が分からないと、ここから挙げる4つの失敗にも気づきにくくなります。
方法を一度に増やしすぎて、どれも検証しきれない
広告もウェビナーも展示会も同時に始めると、担当者の時間が細切れになります。その結果、どれも中途半端なまま数字だけが残ります。
同時に走らせる本数は、着手前に上限を決めておくと安心です。担当者が週に確保できる時間から逆算し、その範囲にとどめておきましょう。
件数だけを追い、商談につながらないリードが積み上がる
件数は増えているのに商談が増えない、という状態は起こりがちです。多くの場合、ステップ1で決めた像から外れた方が集まっています。
対策は、件数と一緒に商談化した件数を数えることです。月の締めに両方を並べて見ると、どの経路が売上に近いかが分かります。
獲得後のフォロー担当と手順を決めないまま走り出す
問い合わせのあと、誰がいつ連絡するかが決まっていないと、対応が遅れます。初回の接触が遅れるほど、相手の関心は下がっていきます。
受け取る担当者、連絡する期限、連絡の手段の3点は、開始前に決めておくことをおすすめします。担当者が不在のときの代理も決めておくと、あとが楽になります。
1〜2週間で成果を判断して有望な方法を止めてしまう
短い期間の数字は、たまたまの影響を受けやすいものです。特に検索流入や紹介は、評価できる件数がたまるまでに時間がかかります。
方法ごとに、判断までの期間と最低件数を先に決めておくと迷いません。途中で気になる点が出たら、止めずに条件を一つだけ変えて続けると、原因を切り分けやすくなります。
リード獲得を効率化するツールの種類と使いどころ
ツールは、獲得方法と組み合わせて初めて効果が出ます。選んだ方法によって、必要な種類が変わります。
企業情報データベース:アウトバウンド用のリスト作成に
業種や従業員規模で企業を検索し、アプローチ先の一覧を作る仕組みです。電話、手紙、フォーム送信と相性がよく、ステップ1で決めた像をそのまま検索条件にできます。導入時は、情報の更新時期と、自社の対象業種の網羅度を確かめておくと安心です。
フォーム作成・ランディングページ作成ツール:問い合わせの受け皿に
資料ダウンロードやウェビナー申込の受け皿を作る仕組みです。広告や検索流入を増やしても、受け皿が整っていないと申込に結びつきません。項目を増やしすぎると送信前の離脱が起きやすいので、必要な項目を見極めておきましょう。
メール配信ツール:獲得後の継続接触に
獲得したリードに、定期的な案内を届ける仕組みです。すぐには商談にならない相手と、接点を持ち続ける用途に向いています。配信してよい相手かどうかが分かる形で同意を記録しておくと、運用が安定します。
顧客管理ツール:獲得経路別の成果を集計する土台に
顧客や見込み客の情報と、やり取りの履歴をまとめて扱う仕組みです。経路ごとの件数と商談化の数を集計する土台になり、ステップ4の判断に直結します。入力のルールを決めずに始めると、集計のときに同じ会社が重複しやすくなります。
Amoでできること
ここまでのツールのうち、問い合わせの受け皿と経路の記録をまとめて始めたい場合は、Amo Formsを利用できます。
Amo Forms は、サイトに貼るだけで利用できる入力フォームです。送信した方は、そのままリードとして登録されます。作成の流れは次のとおりです。
- Forms の「新規フォーム」を押すと、フォームが1つ作られます。
- 項目を追加します。自由入力と選択式から選べます。
- 各項目に「必須かどうか」「表示ラベル」「補足」を設定します。
- 「保存」を押すと、公開URLと埋め込みタグにすぐ反映されます。
自社サイトに貼る場合は、表示タイトルを空欄にしておくと見出しが二重になりません。追加できる項目には「メール配信への同意チェック」もあります。チェックを入れて送信した方は配信に同意した方として記録されるので、一斉配信のときに安心です。チェックが無くても、問い合わせ自体は送信できます。
送信内容は、フォームごとの「送信一覧」で確認できます。送信日時、氏名、メールアドレス、会社名に加えて、流入元も並びます。絞り込んだ状態のまま、CSV(Comma-Separated Values/カンマ区切りのデータ形式)で書き出せます。経路別の集計にも利用できます。
受け取ったあとの動きも設定できます。編集画面で保存すると出てくる「自動返信のメールを設定する」から、お礼のメールを送る流れを作れます。
社内への共有には、Webhook(外部のサービスへ自動で通知を送る仕組み)を利用します。組織設定の「連携」から、チャットツールのルームに通知を送れます。設定の変更は、組織のオーナーが行います。
やってはいけないこと
- 複数の方法を同時に始めて、どれも検証しきれない状態にするのは避けましょう。
- リードの件数だけを目標に置き、商談化した件数を数えないまま進めるのは避けましょう。
- フォローの担当者と連絡期限を決めないまま、獲得を始めるのは避けましょう。
- 1〜2週間の数字だけで、時間のかかる方法を打ち切るのは避けましょう。
- どの経路から入ったリードかを記録せずに運用するのは避けましょう。
よくある質問
Q. リード獲得は、どの方法から始めるとよいですか。
A. 受注目標から必要なリード件数を出し、成果が出るまでの期間と社内の工数で候補を絞るのがおすすめです。今期の数字を作りたい場合は、立ち上がりの早いアウトバウンド型や広告から試すのが現実的です。時間をかけて資産を作りたい場合は、検索流入や資料ダウンロードを並行して進めると、後から効いてきます。
Q. 1件あたりの獲得コストに、人件費は含めたほうがよいですか。
A. 含めておくと、実態に近い数字になります。広告費だけで計算すると、制作や運用にかけた社内の時間が見えなくなります。担当者が使った時間に時給の目安を掛けて足しておくと、広告と展示会のように性質の違う方法どうしも、同じ物差しで比べやすくなります。
Q. 一度決めたリードの目標件数は、途中で変えてもよいですか。
A. 変えて構いません。目標件数は、受注目標と各段階の割合から逆算した仮の数字です。実際に試して商談化の割合が見えてきたら、その数字で計算し直すと実態に合った目標になります。見直しは四半期ごとを目安にしておくと、短い期間の揺れに振り回されにくくなります。